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【2006年05月15日 14号】
春はあけぼの。ようようしろくなり行く山際…とかなんとかいいますが、昇ちゃんがそんな時間に起きているわけがない!4月ももう最終日。桜も散り、ちまたはもう初夏の気配。ゴールデンウィーク目前、ぽかぽか陽気に眠たい目をこすりながら荒川探険に出かける!

荒川戸田橋緑地

ファイト、オー!ファイト、オー!
河川敷で、走る野球少年。ダンスの練習をする少女たち。人間も動物も植物も活発に活動するこの季節。天気も良く、気候もまだ4月というのに夏日和。Tシャツでも熱いくらい。蝶は舞い、堤防の植物も青々と茂り、色々な草花が咲き乱れている。
ほとばしる汗!

「いや〜、生きているって素晴らしい!そりゃ〜、こんだけ天気が良くて気持ち良ければ凧でも揚げるわな…って、凧揚げ!?この時期に!?こ、これはなにか匂う…」
凧揚げ

昇ちゃん: これはこれはまた、珍しい凧ですね。
シゲタさん: ええ、これは「江戸だこ」と言ってね、凧足がないのが特徴なの。
昇ちゃん: 蛸足?八本ある…
シゲタさん: ほほほ、その足じゃなくて凧の下側に付いているバランスをとるために付いている足のことよ。低い屋根なんかに引っかかりにくいように足がないんだけど、その分、作るのも揚げるのも難しいのよ。
昇ちゃん: へぇ〜。ところで凧揚げって普通正月に揚げるもんでは…?
シゲタさん: そうね、普通はそうかもしれないけど、最近主人が江戸だこ作りにはまっちゃって、作った凧を試しにここまで揚げに来てるの。
昇ちゃん: ということは、家が近くに?
シゲタさん: いや、家は中野区なんだけど、近くに広場がなくてね。ここだったら、電線もないし思いっきり凧揚げができるでしょ。
昇ちゃん: 中野区からわざわざここまで来てるなんて…ここは東京の人にとって本当に憩いの場所なんだな〜。しかし、これ全部手作りなんですか?!
全部、手作りなんです


た〜こ、た〜こあがれ〜
シゲタさん そうなの。うちの主人凝り性なんで、一度はまちゃうととことんね。凧にはまる前はラジコン飛行機にもはまってたのよ。
昇ちゃん: ラジコン飛行機…
シゲタさん そう、私はその付き添いできてるのよ。
旦那さん: 「次は六角だこを揚げるぞ〜。」

いつまでも少年のような心を持てるっていいよな〜。しかも、夫婦仲良く休みの日に凧揚げするなんて素敵過ぎる!!僕もこんな素敵な奥様を…とその前に彼女を探さないと…

先へ進むこと、約1時間。川沿いではみんな並んで釣りをしている。

「あんなに並んで釣りをするなんて、これまたなにか匂うな…」

稚鮎

昇ちゃん: すいませーん。何を釣っているんですか?
釣り人: か、かっぱがしゃべった!!
昇ちゃん: いやいや、そんなボケいりませんから…
釣り人: ははは、冗談、冗談。って、きゅうり食べる?
昇ちゃん: いや、だから…
釣り人: 笑いのわからん人だなー、まったく。あのね、稚鮎を釣っているんだよ。
昇ちゃん: 幼い浜崎あゆみを?!
釣り人: そうそう、ってちが〜う!!今の時期、東京湾でかえった鮎の子どもが遡上してきているんだ。
昇ちゃん: へぇ〜。でも鮎が遡上してきているってことは水がきれいなんですね。
釣り人: そうだね、ここ数年でだいぶ荒川もきれいになったと思うよ。サクラマスだって遡上してきているし。みんな、川がきれいじゃないと戻って来ないよ。ほら、また釣れた。
昇ちゃん: おおぉ、大漁ですね〜!
釣り人: これを甘露煮にすれば、ビールのおつまみにもう最高なんだよ。

これが稚鮎です


大漁!!
田んぼ

振り向けば、荒川河川敷に広がる田んぼ。時期的にも田植えのシーズンだ。農家の人たちがあくせくと田植えに励んでいる。

昇ちゃん: こ、これをまさか、全部手植えしてるんじゃ?!
細田さん: そんなわけないでしょ!遠い昔はそうしていただろうけど、今は全部機械でやるさ。
昇ちゃん: そりゃ、そうですよね〜。ところで、この水はどこから引き入れているんですか?
細田さん: もちろん、荒川の水だよ。うちは代々ここでずっと農業をしてきてね、荒川の水は命の水なのさ。
昇ちゃん: えっ?今なんとおっしゃいました?
細田さん: 命の水!人間も動物も植物もあらゆる生き物は、水なしでは生きていけないだろ。僕ら農家の人間にとっては特に水がないと、仕事ができないから痛いほど、水のありがたみがわかるんだよ。すぐ横に荒川が流れているからこそ、僕はこうしてお米を作ることができるのさ。
昇ちゃん: ここでできるお米は、荒川が育んだ大地の恵みということですね。
細田さん: そういうことだね。僕らだけでなく東京に住んでいるみんなにとっても命の水なんだから。すぐそこの、秋ヶ瀬取水堰から水を東京に運んでいるし。
昇ちゃん: え?東京の水?
細田さん: そこの堰から水を引き上げて、東京の水道水になっているの。
昇ちゃん: え〜〜!そうなんですか〜〜!

水のありがたみ…命の水。
細田さんの話、ズンと心に響きました。
しかし、荒川の水が東京の人々の命の水…う〜ん、これはなにか面白い話になりそうな予感。ということで次回はその答えを求めて探険だ〜!!

鴨よけの旗を刺す


手植えなわけない…


命の水


秋ヶ瀬取水堰
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【2006年05月01日 13号】
2006年初春。忘れもしない、あの去年のワークショップでの出来事。決意新たにあらかわWEB探検隊の一団は神社でお宮参り。みんな、それぞれの願いを胸にお賽銭を投げる。

神社にて

ガランガラン

昇ちゃん: 今年こそは彼女ができますように…
ツボッチ: 今年こそは、みんなを笑いの渦に巻き込めますように…
団  長: コラコラ、君たちはもっとまともな願い事ができないのかね。人間がちっちゃいな、まったく!
ツボッチ: そんな団長は「宝くじが当たって、どうたらこうたら」言ってたくせに。人のこと言われんのちゃいます?
団  長: ひ、人の願い事勝手に聞くな〜!そんなことより、さっさとあらかわWEB探検隊の活動でもしてこ〜い!!
二人:

相変わらず身勝手な団長には、今年もふりまわされそうな二人だったのでした…

荒川探偵団


2006年1月28日。去年のワークショップで会った子どもたちに会いに、荒川ビジターセンターを訪れる。聞くところによると、彼らは毎週土曜日「荒川探偵団」という活動をおこなっているらしい。彼らが一体どんなことをしているのか解明すべく、突撃リポートへ向かう二人…のはずが、待ち合わせの時間は過ぎているのに、ツボッチが現れない!

プルルル

ツボッチ: ん〜…あ〜…もしもし…
昇ちゃん: ツボッチ兄さん、なにしてるんですか?もう、時間過ぎてますけど。
ツボッチ: あれ…、いや、あ、あかんねん、昇ちゃん。イタタタ、…今日はあかんねん…
昇ちゃん: ど、どないしたんですか!兄さん?!
ツボッチ: 二日酔いで頭痛いねん
昇ちゃん: …って、二日酔いかよ!
ツボッチ: 昇ちゃん、ええつっこみしてんな〜。では、あとはた、の、ん、だ…
昇ちゃん: ボケのいない漫才なんて、具の入ってない味噌汁と同じじゃないっすか〜!!

荒川ビジターセンター


別に漫才をやりに行くわけではないのに、妙に笑わせなければいけないなんてプレッシャーを感じる昇ちゃん。それもそのはず、そこには笑いのわかる子どもたちがわんさか…。

「笑いは最初が肝心。はじめっから飛ばしていくぞ〜」
昇ちゃん: どーもー!!昇ちゃんでーす!!
解説員: …あの、なにかご用でしょうか?
昇ちゃん: 今日は漫才を…いや、荒川探偵団がどんな活動をしているのか調査にきました!

男の子1: あ、この前のカッパだ!
昇ちゃん: あ、どーもー昇ちゃんで…
男の子2: 今日は1人なん?カエルがおらんのか?
昇ちゃん: あの、ツボッチは二日よ…いや、いろいろと大人の事情で来れないそうで…
男の子1: ま、2人来ようが同じやからええけどな
昇ちゃん: な、なんやと〜。くそ〜、今日は負けへんで〜!!
   
解説員: それでは、今日の活動をはじめます。
全員: はーい
解説員: 今日は昇ちゃんが特別参加しますので、みんな仲良くやってね。
昇ちゃん: みなさん、よろしくお願いします。
女の子1: 気持ちわるーい
男の子3: おもしろくなーい
昇ちゃん: き、君たち、失礼だな!しかも、まだよろしくしか言ってないし!
男の子1: ていうか、このカッパ僕のほうが似合うんじゃない?
昇ちゃん: いや、やめて!こら…取らないで!
解説員: こらー!ちゃんと話聞きなさーい!!
全員: は、はいー。
いざ、荒川ビジターセンターへ

結局、取られてます…

ゴミ拾い

まず、今まで探偵団が調査してきた内容を昇ちゃんのためにおさらいしてくれた。そして、今回の活動内容は多数決で堤防のゴミ拾いに決定。荒川探偵団は、ただゴミを拾うだけではなく、堤防の河川側と道路側に分かれてどんな種類のゴミがどれだけ落ちているかを比べるというのだ。

昇ちゃん: よーし、腕の見せどころやな。ここは人生経験の差を…
男の子2: 何、一人でブツブツ言ってんの?はよ、行くで。
昇ちゃん: ちょ、ちょっと。待ってくださーい!
解説員: それでは、河川側と道路側に男の子と女の子で別れてゴミ拾いをします。じゃ、男女代表者がジャンケンでどっち側か決めて下さい。
昇ちゃん: はい!はーい!僕、ジャンケンしまーす!
解説員: …それでは、ジャンケン…
昇ちゃん: グー!!
女の子2: チョキ
昇ちゃん: よっしゃ〜〜!!勝った!勝ったぞーー!!
全員:
女の子3: 大人げな…
昇ちゃん: な、なんだとー!ジャンケンに大人も子供も関係あるか〜〜!
男の子2: ていうか、どっちでもいいから、はよ拾うで。
昇ちゃん: ま、待ってくださーい!

結局、男の子が河川側。女の子が道路側に決まった。

男の子3: なーなー、昇ちゃん。犬のフンは燃えるゴミか?
昇ちゃん: うーん、燃えると言えば燃えるから、燃えるゴミになるのかな…
男の子3: なーなー
昇ちゃん: って、今、つっついてるトングは、犬のフンを拾ったものじゃないかい?!コッ、コラー!高かったんだぞ、このジャンパー!!


ゴミ拾いだ〜〜!


犬のフン…?!
ビジターセンターに戻って

解説員: それじゃ、拾ってきたゴミを見てみましょう。どんな、ゴミがあったかな?
男の子側: お弁当のトレイ、アルミホイル、段ボール、空き缶、コンビニの袋…
女の子: 空き缶、タバコの吸い殻、コンビニの袋…
解説員: では、どんな人が捨ててるのかな?
女の子1: 昇ちゃんみたいに、マナーが悪い人!!
昇ちゃん: そうそう、僕みたいに…って、ちがーう!
解説員: じゃ、どんな違いがある?
男の子2: 同じものが多いけど、河川側のほうがお弁当やパンやおにぎりのゴミが多いよね。そこで食べた人が捨てていく人がいるからじゃない?
女の子2: 道路側は空き缶やタバコの吸い殻が圧倒的に多いかな。歩いてる人たちがポイ捨てをするからかな。
解説員: そうだね。結局、ゴミを出した人がちゃんと自分で片づけていればそんなゴミは出ないんだよね。だから、みんなちゃんと自分でゴミはかたづけましょう!
全員: は〜〜い!!
昇ちゃん: みんな、単なる笑い好きの子供ちゃうんやな。やることはちゃんとやっている、粋な奴ら…って、どうでもいいけど俺の衣裳かえせー!!

 


話し合いは真剣


みんな元気がいい!
色々と大人げないところを見せてしまった昇ちゃんでしたが、子どもから教えてもらったことは山ほど。解説員の熊谷さん、子どもたち本当にありがとう!!やっぱり子どもは元気が良いな〜。おじさん昇ちゃんにとって今回の取材終了後ぐったりでした…。
今回、「荒川探偵団」ではゴミ拾いをしましたが、他にも「どんな魚がいるの?」「どんな船が通るの?」などの素朴な疑問を、荒川に出かけて解説員の方と一緒に調べたりする活動を行っているとのこと。他にも、荒川ビジターセンターでは「川あるきの日」など、各月ごとにいろいろなイベントを開催しているので、是非、みなさんも参加してみてください!!詳しくはホームページを見てね。
荒川ビジターセンターホームぺージ
http://www.adachi.ne.jp/users/ara-vc/