昇ちゃん: |
こ、これをまさか、全部手植えしてるんじゃ?! |
細田さん: |
そんなわけないでしょ!遠い昔はそうしていただろうけど、今は全部機械でやるさ。 |
昇ちゃん: |
そりゃ、そうですよね〜。ところで、この水はどこから引き入れているんですか? |
細田さん: |
もちろん、荒川の水だよ。うちは代々ここでずっと農業をしてきてね、荒川の水は命の水なのさ。 |
昇ちゃん: |
えっ?今なんとおっしゃいました? |
細田さん: |
命の水!人間も動物も植物もあらゆる生き物は、水なしでは生きていけないだろ。僕ら農家の人間にとっては特に水がないと、仕事ができないから痛いほど、水のありがたみがわかるんだよ。すぐ横に荒川が流れているからこそ、僕はこうしてお米を作ることができるのさ。 |
昇ちゃん: |
ここでできるお米は、荒川が育んだ大地の恵みということですね。 |
細田さん: |
そういうことだね。僕らだけでなく東京に住んでいるみんなにとっても命の水なんだから。すぐそこの、秋ヶ瀬取水堰から水を東京に運んでいるし。 |
昇ちゃん: |
え?東京の水? |
細田さん: |
そこの堰から水を引き上げて、東京の水道水になっているの。 |
昇ちゃん: |
え〜〜!そうなんですか〜〜! |